第二種金融商品取引業登録後の手続き・規制・義務等

【金融ADR制度への対応】

金融ADR制度とは、金融商品・サービスの利用者保護の観点から、より簡易・迅速な形でのトラブル処理を図るために、金融商品取引法をはじめ、銀行法、保険業法、貸金業法など16の業法において横断的に整備された、裁判外紛争解決手続制度です。
金融ADR制度の創設により、平成22年10月1日から、すべての金融商品取引業者が金融ADRへの対応を求められることになりました。

金融商品取引法では、金融ADRについて次のように定めています。

1
指定紛争解決機関(指定ADR機関)が存在する場合は、一の指定紛争解決機関との間で手続基本契約を締結しなければならない。
2
指定紛争解決機関(指定ADR機関)が存在しない場合は、代替措置として、苦情処理措置、紛争解決措置をそれぞれ講じなければならない。
苦情処理措置、紛争解決措置は、次の中からいずれか(あるいは複数の措置)を選択することになります。
(1)
苦情処理措置
苦情処理に関する業務についての社内体制・規則整備及び顧客への周知
(苦情の申出先の顧客への周知と社内体制・規則の公表)
金商業協会又は認定投資者保護団体が行う苦情の解決による苦情処理
消費生活専門相談員等の助言指導
他業種の指定紛争解決機関による苦情処理など
(2)
紛争解決措置
金商業協会又は認定投資者保護団体のあっせんによる紛争解決措置
その他の第三者機関(弁護士会、消費生活センター等)による紛争解決措置
他業種の指定紛争解決機関による紛争解決措置 など

これらの措置は、業(第一種金商業、第二種金商業、投資運用業、投資助言・代理業等)ごとに、それぞれ講ずる必要があります。
例えば、第二種金融商品取引業と投資助言・代理業を営む金融商品取引業者は、第二種金融商品取引業務についての金融ADR対応と、投資助言・代理業務についての金融ADR対応が別個に必要となります。

平成23年4月1日より、「特定非営利活動法人証券・金融商品あっせん相談センター」(FINMAC)が、第一種金融商品取引業務についての指定ADR機関となりましたが、現時点で第二種金融商品取引業務については、指定ADR機関が存在していない状態です。

従って、第二種金融商品取引業登録を行った者は、苦情処理措置及び紛争解決措置について、指定ADR機関が存在しない場合の代替措置を講ずることになります。

【特定非営利活動法人証券・金融商品あっせん相談センター】

指定ADR機関が存在しない第二種金融商品取引業者は、投資者認定保護団体である「特定非営利活動法人証券・金融商品あっせん相談センター」(FINMAC)の対象事業者となる(利用登録をする)ことにより、金融ADRへの対応を図るケースが多かったのですが、平成26年の法改正により金商業協会加入が原則となったことから、新規登録の場合については金商業協会加入による金融ADR対応が一般的となっています。

なお、金商業協会は金融ADRに関する業務をFINMACへ委託していることから、結果的にFINMACの行う苦情処理及び紛争解決によるものとなります。

【登録事項変更届その他届出が必要な場合】

第二種金融商品取引業者は、登録事項(登録申請書記載事項)に変更が生じた場合、変更の日から2週間以内に届出が必要となります。
また、業務方法者や定款の変更、訴訟の当事者となった場合、合併または承継のあった場合などは、遅滞なく届出が必要です。
どのような場合に、どのような届出が必要となるか、登録業者は十分に把握しておかなければなりません。

【事業報告書の提出と説明書類の公衆縦覧】

第二種金融商品取引業者は、金融商品取引業の実績の有無に関わらず、事業年度ごとに事業報告書を作成し、毎事業年度経過後3月以内に関東財務局長に提出しなければなりません。
また、金融商品取引業務等に関する説明書類を作成し、毎事業年度経過後4月を経過した日から1年間、これを金融商品取引業務等を行うすべての営業所に備え置き、公衆の縦覧に供する義務が課せられています。

なお、東京財務事務所では、事業報告書の提出にあたり、事業の継続性確認のため、金融商品取引業の実績がない登録業者や債務超過状態にある登録業者(あるいは債務超過に陥る可能性がある登録業者)に対し、その理由や債務超過解消の見込み等について確認が行われています。

【金融庁業務支援統合システム】

金融商品取引業者が行う事業報告は、原則として「金融庁業務支援統合システム(統合システム)」を利用して行います。
具体的には、登録業者に割り振られたID・パスワードにて統合システムにログインし、指定されたファイルのダウンロードを行い、報告事項を入力の上、アップロード(提出)することになります。
なお、ファンド事業を営む第二種金融商品取引業者については、毎年5月31日までに報告することになっているファンドモニタリング調査もこの統合システムを利用します。

【その他の義務等】

第二種金融商品取引業者は、金融商品取引業務等に関する帳簿書類を作成し、保管しなければなりません。
また、顧客に対する契約締結時前交付書面、契約締結時交付書面の交付、標識の掲示義務、証券取引等監視委員会及び財務局による検査の受任義務など、登録を受ける業態ごとに多くの義務や禁止事項が法令及び規則等にて定められています。
第二種金融商品取引業登録業者である以上、当然にこれらの事項を自ら遵守する必要があり、違反した場合は 懲役や罰金等の罰則規定が適用されることがあるということを認識の上、業務運営にあたる必要があります。

入江行政書士事務所

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